単項式、多項式の単元は高校数学の一番基本となります。頑張って学習しましょう!
ここでは多項式の足し算、引き算、掛け算を考えます。
単項式
単項式とは
数や文字のいくつかの積を単項式という。
\(3xy\)、\(-2x^2y\) などは数と文字の積なので単項式。
\(5\) や \(x\)、\(y\) なども、数字、文字の一つだけの積と考えて単項式。
\(-\dfrac{3}{7}x\) や \(\sqrt{6}xy^2\) なども数字と文字の積なので多項式。
逆に、\(\dfrac{1}{x}\) や \(x\sqrt{x}\) などは数と文字のいくつかの積でないので、単項式ではありません。
次のうち、単項式であるものを選びなさい。
(1) \(x\sqrt{x}\)
(2) \(-2x^2y\)
(3) \(-\dfrac{1}{x^2}\)
(4) \(\dfrac{4}{5}xyz^2\)
(5) \(x+1\)
(1)は文字 \(x\) のいくつかの積になっていないので、単項式でない。
(2)は数\(-2\)と文字 \(x\)、\(y\) のいくつかの積になっているので単項式。
(3)は文字 \(x\) のいくつかの積になっていないので、単項式でない。
(4)は数\(\dfrac{4}{5}\)と文字 \(x\)、\(y\)、\(z\) のいくつかの積になっているので単項式。
(5)は文字 \(x\) と数\(-1\)の足し算になっていて、積になっていない。よって単項式でない。
単項式の次数
単項式にかけられている文字の個数を、単項式の次数という。
\(3x^2\) は \(x\) が2つかけらているので次数は2。
\(xy^2\) は \(x\) が1つ、\(y\) が2つかけられているので次数は3。
単項式の係数
単項式にかけられている数字を、単項式の係数という。
\(5xy\) は数字の部分が「5」なので、係数は5。
\(-3x^2\) は数字の部分が「-3」なので、係数は-3。
次の単項式の次数と係数をいえ。
(1) \(2x^2y\)
(2) \(-\dfrac{1}{4}abc\)
(3) \(-xyz^2\)
(4) \(\sqrt{10}xy\)
(1)
\(x\) が2個、\(y\) が1個かけられているので、次数は3。
数字の部分は「2」なので、係数は2。
(2)
\(a\)、\(b\)、\(c\)が1個ずつかけられているので、次数は3。
数字の部分は「\(-\dfrac{1}{4}\)」なので、係数は\(-\dfrac{1}{4}\)。
(3)
\(x\) と \(y\) が1個、\(z\) が2個かけられているので、次数は4。
\(-xyz^2=(-1)xyz^2\) なので、数字の部分は「-1」。よって係数は-1。
(4) \(x\) と \(y\) が1個ずつかけられているので、次数は2。数字の部分は「\(\sqrt{10}\)」なので、係数は \(\sqrt{10}\)。
多項式
多項式とは
いくつかの単項式の和を多項式という。
多項式のそれぞれの単項式を項という。
\(-2x+3y\) は単項式 \(-2x\) と \(3y\) の和なので、多項式。項は \(-2x\)、\(3y\)。
\(1-x+x^2\)は単項式 \(1\)、\(-x\)、\(x^2\) の和なので多項式。項は \(1\)、\(-x\)、\(x^2\)。
\(\sqrt{2}x-\dfrac{1}{5}x^2+\dfrac{2}{3}\) も、単項式 \(\sqrt{2}x\)、\(-\dfrac{1}{5}x^2\)、\(\dfrac{2}{3}\) の和なので多項式。
※\(2x\) などの単項式も「多項式」ということがある。
次の中から多項式を選べ。
(1) \(x+1\)
(2) \(-x^2+xy\)
(3) \(x-\dfrac{1}{x}\)
(1)は単項式 \(x\)、\(1\) の和なので多項式。
(2)は単項式 \(-x^2\)、\(xy\) の和なので多項式。
(3)は \(-\dfrac{1}{x}\) が単項式でないので多項式でない。
多項式の次数
多項式の中で、一番次数が大きい項の次数をその多項式の次数という。
多項式 \(x^2+x+1\) の項は \(x^2\)、\(x\)、\(1\)。このうち一番次数が大きいのは \(x^2\) でその次数は2。よって \(x^2+x+1\) の次数は2。
多項式 \(x^2y^2+3xy^2-2xy+5y-1\) の中で一番次数が大きい項は \(x^2y^2\) で、その次数は4。よって \(x^2y^2+3xy^2-2xy+5y-1\) の次数は4。
次の多項式の項と次数をいえ。
(1) \(3x^2+5x-2\)
(2) \(1-2x+xy^2-3x^3y\)
(3) \(-ab+a^2-ac-ab^2+a^2c\)
(1)
項は \(3x^2\)、\(5x\)、\(-2\)。このうち一番次数が大きいものは \(3x^2\) で、その次数は2。よって次数は2。
(2)
項は \(1\)、\(-2x\)、\(xy^2\)、\(-3x^3y\)。このうち一番次数が大きいものは \(3x^3y\) で、その次数は4。よって次数は4。
(3)項は \(-ab\)、\(a^2\)、\(-ac\)、\(-ab^2\)、\(a^2c\)。このうち一番次数が大きいものは \(ab^2\) と \(a^2c\) で、その次数は3。よって次数は3。

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