ここでは単項式とは何かを解説し、その係数や次数について見ていきます。
単項式は後ほど出てくる多項式にとっても重要な単元ですので、きちんと理解しましょう。
- いくつかの数と文字の積を「単項式」という。
- 単項式には「係数」と「次数」がある。
- 係数と次数を求めるとき、特定の文字に着目することがある。
単項式
単項式とは
まずは単項式とは何かを見ていきます。
数や文字のいくつかの積を単項式という。
\(3xy\)、\(-2x^2y\)などは数と文字の積なので単項式である。
\(5\) や \(x\)、\(y\)なども、数字、文字の一つだけの積と考えて単項式である。
\(-\dfrac{3}{7}x\)や\(\sqrt{6}xy^2\)なども数字と文字の積なので単項式である。
逆に、\(\dfrac{1}{x}\)や\(x\sqrt{x}\)などは数と文字のいくつかの積でないので、単項式ではありません。
次のうち、単項式であるものを選びなさい。
(1)\(x\sqrt{x}\)
(2)\(-2x^2y\)
(3)\(-\dfrac{1}{x^2}\)
(4)\(\dfrac{4}{5}xyz^2\)
(5)\(x-1\)
(1)
文字\(x\)のいくつかの積になっていないので、単項式でない。
(2)
数\(-2\)と文字\(x\)、\(y\)のいくつかの積になっているので単項式。
(3)
文字\(x\)のいくつかの積になっていないので、単項式でない。
(4)
数\(\dfrac{4}{5}\)と文字\(x\)、\(y\)、\(z\)のいくつかの積になっているので単項式。
(5)
文字\(x\)と数\(-1\)の足し算になっていて、積になっていない。よって単項式でない。
単項式の次数
次に単項式の「次数」について解説します。
単項式にかけられている文字の個数を、単項式の次数という。
ただし、数字だけからなる\(0\)でない単項式の次数は\(0\)とする。
ここでいう「文字の個数」とは、かけられている「すべての」文字の個数の合計であることに注意してください。
例えば、単項式\(2ab^3c^2\)には
\(a\)が\(1\)つ、\(b\)が\(3\)つ、\(c\)が2つかけられている、
よって次数は\(1+3+2 = 6\)となります。
同様に、
\(3x^2\)は\(x\)が\(2\)つかけらているので次数は\(2\)。
\(xy^2\)は\(x\)が\(1\)つ、\(y\)が2つかけられているので次数は\(3\)。
また、\(-2\)は数字だけからなる\(0\)でない単項式なので、次数は\(0\)。
※\(0\)である単項式の次数は考えないこととします。
単項式の係数
単項式にかけられている数字を、単項式の係数という。
\(5xy\)は数字の部分が「\(5\)」なので、
係数は\(5\)。
\(-3x^2\)は数字の部分が「\(-3\)」なので、
係数は\(-3\)。
次の単項式の係数と次数をいえ。
(1)\(2x^2y\)
(2)\(-\dfrac{1}{4}abc\)
(3)\(-xyz^2\)
(4)\(\sqrt{2}xy\)
(1)
数字の部分は\(2\)なので、係数は\(2\)。
\(x\)が\(2\)個、\(y\)が\(1\)個かけられているので、次数は\(3\)。
(2)
\(-\dfrac{1}{4}abc = \left(-\dfrac{1}{4}\right)abc\)なので、
数字の部分は\(-\dfrac{1}{4}\)。よって係数は\(-\dfrac{1}{4}\)。
\(a\)、\(b\)、\(c\)が\(1\)個ずつかけられているので、次数は\(3\)。
(3)
\(-xyz^2=(-1)xyz^2\) なので、
数字の部分は\(-1\)。よって係数は\(-1\)。
\(x\)と\(y\)が\(1\)個、\(z\)が\(2\)個かけられているので、次数は\(4\)。
(4)
数字の部分は\(\sqrt{2}\)なので、係数は\(\sqrt{2}\)。
\(x\)と\(y\)が\(1\)個ずつかけられているので、次数は\(2\)。
では同じように問題を解いてみましょう。
次の単項式の係数と次数をいえ。
(1)\(2x^2\)
(2)\(y^3\)
(3)\(-\dfrac{1}{3}a^2bc\)
(4)\(-xy^2z\)
(5)\(\sqrt{5}y^3z\)
(1)
数字の部分は\(2\)なので、係数は\(2\)。
\(x\)が\(2\)個かけられているので、次数は\(2\)。
(2)
\(y^3 = 1y^3\)より数字の部分は\(1\)なので、
係数は\(1\)。
\(y\)が\(3\)個かけられているので、次数は\(3\)。
(3)
数字の部分は\(-\dfrac{1}{3}\)なので、係数は\(-\dfrac{1}{3}\)。
\(a\)が\(2\)個、\(b\)が\(1\)個、\(c\)が\(1\)個かけられているので、次数は\(4\)。
\(-\dfrac{1}{3}a^2bc = \left(-\dfrac{1}{3}\right)a^2bc\)より
(4)
\(-xy^2z = (-1)xy^2z\)より数字の部分は\(-1\)なので、係数は\(-1\)。
\(x\)が\(1\)個、\(y\)が\(2\)個、\(z\)が\(1\)個かけられているので、次数は\(4\)。
(5)
数字の部分は\(\sqrt{5}\)なので、係数は\(\sqrt{5}\)。
\(y\)が\(3\)個、\(z\)が\(1\)個かけられてるので、次数は\(4\)。
単項式の係数と次数 (文字が2つ以上の場合)
\(xy^2\)や\(-a^2bc^3\)のように、単項式が文字を\(2\)つ以上含む場合があります。
その場合は、特定の文字だけに着目して次数や係数を考えることがあります。
このとき、着目している文字以外は数字扱いします。
単項式\(2x^2yz\)で考えてみましょう。
文字\(x\)に着目すると\(2x^2yz=(2yz)x^2\)なので、
\(x\)以外の文字は数字扱いして、係数は\(2yz\)。
\(x\)が\(2\)個かけられているので、次数は\(2\)。
また、\(2\)つ以上の文字着目する場合もあります。
単項式\(3ab^2xy^2\)で考えてみましょう。
文字\(x\)と\(y\)に着目すると
\(3ab^3xy^2 = (3ab^3)xy^2\)なので、
\(x\)と\(y\)以外の文字は数字扱いして、係数は\(3ab^3\)。
\(x\)が\(1\)個、\(y\)が\(2\)個かけられているので、次数は\(3\)。
一方、文字\(b\)と\(x\)に着目すると
\(3ab^3xy^2 = (3ay^2)b^3x\)なので、
\(b\)と\(x\)以外の文字は数字扱いして、係数は\(3ay^2\)。
\(b\)が\(3\)個、\(x\)が\(1\)個かけられているので、次数は\(4\)。
このように、同じ単項式でも、どの文字に着目するかによって係数や次数が変わります。
次の単項式で、[ ]内の文字に着目したときの係数と次数をいえ。
(1)\(3ax^2y\) [\(x\)]
(2)\(3ax^2y\) [\(a\)]
(3)\(-2ab^2mn\) [\(b\)と\(m\)]
(1)
\(3ax^2y = (3ay)x^2\)なので、
係数は\(3ay\)で次数は\(2\)。
(2)
\(3ax^2y = (3x^2y)a\)なので、
係数は\(3x^2y\)で次数は\(1\)。
(3)
\(-2ab^2mn = (-2an)b^2m\)なので、
係数は\(-2an\)で次数は\(3\)。
同じように問題を解いてみましょう。
次の単項式で、[ ]内の文字に着目したときの係数と次数をいえ。
(1)\(3ax^2y\) [\(y\)]
(2)\(-2l^2mn^3\) [\(l\)]
(3)\(-2l^2mn^3\) [\(l\)と\(m\)]
(4)\(-2l^2mn^3\) [\(m\)と\(n\)]
(1)
\(3ax^2y = (3ax^2)y\)なので、
係数は\(3ax^2\)で次数は\(1\)。
(2)
\(-2l^2mn^3 = (-2mn^3)l^2\)なので、
係数は\(-2mn^3\)で次数は\(2\)。
(3)
\(-2l^2mn^3 = (-2n^3)l^2m\)なので、
係数は\(-2n^3\)で次数は\(3\)。
(4)
\(-2l^2mn^3 = (-2l^2)mn^3\)なので、
係数は\(-2l^2\)で次数は\(4\)。
いくつかの数と文字の積を
「単項式」という。
単項式の数字の部分を「係数」といい、かけられている文字の個数を「次数」という。
係数や次数を求めるとき、特定の文字に着目することがある。
その場合、着目していない文字は数字扱いする。
※\(\dfrac{1}{x^2}\)など、いくつかの文字の積になっていないものは単項式でないことに注意。

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